diary

かきたいことを、かきたいときだけ、かきたいように

ドライフラワー

 

 

映画や音楽、ドラマ、漫画。どれもすごく好きだけど、趣味と言えるほど好きではない。

というのも、上には上がいるからで、私の好きなんてたいした事ないだろうって話。

その好きの度合いも対象もものすごく似てる人が、終電逃した駅の改札に急に現れたら、私はどうするだろうか。

花束みたいに恋をするだろうか。

 

 

 

 

坂本裕二がすごく好きで見に行った。

邦画のラブストーリーを映画館で見るのは初めてだ。

彼氏と別れたくなる映画は、私には少し遅すぎた気がするし、一緒に見に行った妹にはまだ運命的の人は現れないらしい。

 

見た後にとても語りたくなる映画だった。基本私は何かに感動したりすると喋りたくなる。

見てもいない彼にひたすら感想とネタバラシを続けると、目を合わせずに少し笑いながら相槌を打つ。

そして、そう言われると気になるねと一言。

この反応は私的には感じ悪いんだけど、彼的には楽しかったんだな、良かったね。と言う意味なんだろうな。

 

でも楽しかった訳ではない。

鬱陶しい映画だった。

女の子の言う事はきっと言ったことのある台詞だし、男の子の反応はされたことのある態度だし。

客観的に自分の喧嘩を見てるようで、イライラする。

イチャイチャしてたって、顔がいい人がやってたらかわいいで終わるけど、これが自分かと思うと、気持ち悪くてしょうがない。

キスの仕方も何もかも、きっもと思うのは、恐らく私がガキなのもあるけど、見覚えがあるからだろう。

 

だからといってすごく共感したかと言われればそう言う訳でもない。

私はあんなに我慢できる女子ではないし、あんな素直すぎる男の子と付き合った事もない。

あんなふうになった事もない。

同棲して別れた事もないし。

誰の事も思い出さなかった訳ではないけど、要所要所で違う人を思い出した。

友達カップルの事も思い出した。

こんな感じだったのかなとか、そうだったらいいなとか。

だから彼に見て欲しい。

私の事を思い出さないで欲しい。

まだ花束にしないで欲しい。

他の誰かの事を思い出すのは自由だけど。

 

 

 

あの人はこれを見て何を思うのかなとは思わないで欲しい。

こうだったなだけでいい。

そして私を笑っていて欲しい。

 

 

 

 

別れたくなる映画って言われてたけど、私は少しだけ優しくなれると思った。

夢を捨てて自分を選んだ男を私は大事にしたい。

寧ろその姿が1番、今の自分に重なった。

最高の離婚は少し早すぎたけど、これは少し遅すぎたんだな。

 

きっと絹はあの後、違う人と幸せになったよ。

だって私は今日も、ゼルダをやる人の横で漫画を読むかドラクエをしながら、たまに10連ガチャで笑い合う。